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【朗報!】療育手帳の格差問題解決へ向けて大きな進展アリ!【2024年2月時点】

ご覧いただきありがとうございます、うこうこです。

このブログでは、療育手帳の判定には大きな問題があることを記事にまとめてきました。

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ひとことで言うと、

判定に使う心理検査や判定の基準が自治体によってバラバラ

なのです。そのため、居住している場所によっては手帳の取得のしやすさに差異が生じていて、まさしく不平等な状況が続いています。

この点は昔から指摘されていましたが、ようやく数年前から、全国の統一基準の作成に向けた動きが出てきました。

まずはその動きについて、分かりやすくその流れをまとめてみます。

今までの経過を分かりやすくまとめてみると

厚生労働省の研究班が始動!

手帳の判定を行なっている全国自治体の児童相談所にアンケート調査を実施。その結果…

・判定に使っている心理検査と判定の基準はバラバラであることが判明した。

・世界基準の診断基準に基づいた心理検査はほぼ使用されていなかった。

(研究班)これはマズい!全国統一の基準を作らねば!

まずは、判定に使う心理検査を、世界の診断基準に基づいた検査をやるようにしよう!

データをとって研究してみたら、やっぱり診断基準に基づいた検査の方がしっかりとした結果が出ると言う結論になりましたよ。

うこうこ
うこうこ
現在、手帳の判定には、知能面では、田中ビネー知能検査や新版K式発達検査が、適応面では、SM社会生活能力検査が多く使われています。これらの検査は有用ではあるのですが、世界基準ではほぼ使われていません。その理由としては、世界基準の診断基準(ICD-11)においては統計学的なデータの処理ができる検査の使用が推奨されていいて、その点に該当しないからです。該当するのは、知能面ではウェクスラー式知能検査(WPPSIやWISCやWAISなど)、適応面では Vineland適応行動尺度がその代表です。

(児童相談所)いやいやちょっと待ってくださいよ!世界基準に基づいた検査が良いって言われても、その検査は時間とコストがめっちゃくちゃかかるじゃないですか!しかも、専門性も必要な検査なのですぐにはできませんし、

現実的に無理ですよ!!

(研究班)むむむ…どうしたものか…

新しく検査を作れば良くね!?

というのが、2022年ぐらいまでの流れでした。

そして2023年に入り、さらに具体的な動きがでてきました。

2023年〜2024年2月までの動き

(研究班)新しい検査を作るのであれば、時間とコストを節約しつつ、世界基準に基づいた検査と同等の結果が出せるものでないといけない。

過去の研究結果を参考にしながらプロトタイプを作ろう!

(研究班)やっとできたぞ!これをABITーCV(Adaptive Behavior and Intelligence Test – Clinical Version)と名付けよう!

早速、色々な人に実施しデータをとって分析だ!

(研究班)これはいいぞ!

ABITーCVの結果は世界基準の検査であるウェクスラー式の知能検査や適応行動の検査の結果とほぼ同等の結果を出している!

つまり、知能や適応能力を同程度の精度で測定できるといえるぞ!

(研究班)予備調査は完璧だ!

今度は色々な年齢層の知的障がいの人に実施して、ウェクスラー式やVinelandといった世界基準の検査結果と比較してみよう。

これで同程度の結果となれば、ABITーCVの有用性が証明されるぞ!

⇧今ココ(2024年2月時点)

まとめ

2024年2月現在、知的障がいのある子の調査協力者を募集している段階です。

この調査研究で、一人の協力者にABITーCVとウェクスラー式やVinelandを全て実施します。そして、ABITーCVの結果とウェクスラー式やVinelandの結果を比較し、統計的に意味があるとの分析結果になれば、知的障がいの人へのABITーCVの有用性が示されることになります。

この研究結果が出るのがおそらく早くて2024年内かと推測されます。

そして、その結果によっては、療育手帳の判定の際には、心理検査はABITーCVを全国で使用するという方向性になると思われます。そうしたら、次は療育手帳の判定の基準を作成することになっていくと思われます。

使用する心理検査の統一はかなり完成まであと少しまでのところまで来ていますが、判定基準そのものの統一、そして法整備をするのかどうかの議論、そして、実際に統一基準への移行、などまだまだ先は長いように思われます。

しかし、議論に終始している段階ではなく、具体的な検査の開発がここまで進んできているのは、今後の希望であることには間違いありません。

今後の動きにも注目していきたいと思います。

 

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