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【決定版】ダウン症の赤ちゃんの特徴 〜多くの赤ちゃんを分析して分かった共通する特徴とは?〜

ご覧いただきありがとうございます、うこうこです。

ダウン症について、おそらく一番検索されているキーワードは

“ダウン症 赤ちゃん 特徴”

ではないでしょうか。

赤ちゃんが産まれてから『大丈夫かな』と心配になって調べたり、医師に「異常があるかもしれないから検査します」といわれてがく然となりながら調べたりされている方が多いのだと思います(うちもそうでした)。

今の時代、SNSやブログ等で、ダウン症のお子さんの様子を発信されている親御さんもたくさんいらっしゃいます。僕たち夫婦もそのような方々の情報にたくさん助けられました。

しかし、その時に感じたのは、

「客観的な情報がない」

ということです。客観的な情報とは、多くのデータを集めて分析して得られた、データに裏付けられた情報”のことです。

ダウン症の特徴として、個々の赤ちゃんには当てはまるけど、多くの赤ちゃんにも当てはまるのか?に答えてくれる客観的な情報がほとんどなかったのです。

そこで、今回の記事では、ダウン症の特徴について調べた海外の2つの研究の結果から、

ダウン症の赤ちゃんの特徴について客観的な情報を紹介します。

海外の2つの大きな研究

今回参考にした2つの研究について簡単にまとめておきます。その研究は以下になります。

①ダウン症の臨床診断

Jackson,J.F.,North,E.R.3rd.&Thomas,j.G. Clinical diagnosis of Down’s syndrome. Clin.Gent. 9, 483-487 (1976)

②新生児のダウン症候群の診断における 8 つの徴候に基づくスコア。

Fried,K. A score based on eight signs in the diagnosis of Down syndrome in the newborn. J. Ment. Defic. Res. 24, 181-185 (1980)

どちらの、多くのダウン症の子の特徴をデータ分析して、共通しているものを抽出した研究になっています。①は、共通の25の特徴を示し、“ジャクソンのチェックリスト”と呼ばれています。②は生まれたばかりの赤ちゃんがダウン症かどうかを見分けるための8つの特徴について示した研究です。

どちらも古い研究になりますが、その知見は現在も利用されています。①のジャクソンのチェックリストは、最近(2022年)のイギリスの研究でもその有効性がデータ分析によって証明されています。

この2つの研究結果と最近のイギリスの研究によって示された結果から、ダウン症の赤ちゃんの特徴についてまとめたいと思います。

ダウン症の赤ちゃんの特徴

ダウン症の赤ちゃんの特徴について、大きく顔・手・足・体の4つの観点に分けて整理します。

手・足・体は生まれてすぐでも特徴が分かりやすいことが多いです。しかし、顔については産まれてすぐはむくんでいることが多いため判断が難しいかもしれません。生後間もない赤ちゃんは時間経過とともに顔の様子が変わっていくことも多いため、生後数日は経過を見守る必要があります。

つり上がった目

つり上がった目はダウン症の典型的な特徴として知られています。

ダウン症の人は顔面の中心部が低形成(正常な状態まで発達しきれない状態)といわれています。そのため、”(目尻が)つり上がっている”ではなく、“目頭が下がっている”というのが正確だといわれています。

おーくんの場合は、目を開けているときは『つり上がっている』とは感じませんでしたが、上の写真のように、目を閉じているとつり上がっているのがよく分かりました。

 

平べったい顔

顔面の中心部の低形成により、顔全体の凹凸が明確でなく、全体的に平べったい顔をしているのが特徴です。

鼻が低く、鼻の付け根の筋がはっきりしません。鼻先だけ乗っけたかのような感じになっています。

 

舌が大きい

ダウン症の赤ちゃんは舌が大きいことが特徴です。そのため、舌が口内にうまく収まらず、舌先が出ていたり口を開けていることが多いです。

ダウン症の赤ちゃんや子どもは、筋肉の緊張が弱い、口の中が狭い、鼻腔が狭く口呼吸になりやすいことから、口が開きがちであるともいわれています。

 

耳の形成異常

耳の形の異常もダウン症の特徴です。

  1. 耳全体が小さい
  2. 耳の上部が折れたり凹んでいる

のが多くみられる特徴です。

おーくんは、耳全体が小さく、上部が潰れたようになっていました。

海外の研究等でダウン症の特徴として挙げられる”内眼角贅皮(ないがんかくぜいひ)“について

海外の文献や研究の多くには、ダウン症の特徴として”内眼角贅皮がある”と書かれています。通称、蒙古(もうこ)ひだと呼ばれ、上まぶたの皮が目頭を覆い隠している状態のことをいいます。

この内眼角贅皮は日本人に多く、赤ちゃんの6〜7割に見られるという報告もあります。そのため、日本人においては、ダウン症かどうかを判断する特徴としては当てはまりにくいといえます。

ダウン症の赤ちゃんの特徴としてよくいわれる“二重”について

「ダウン症の子はパッチリとした二重」といわれることが多いですが、海外の研究や情報からは、二重がダウン症の特徴であるとの記述はほとんど見られません。外国人の多くは二重であるためだと思われます。

それでは、日本人ではどうなのかというと、客観的なデータがないためなんともいえません。そこで、Instagramにおいて、”ダウン症”のタグ検索で表示された0ヶ月〜2歳までのダウン症のお子さん50名の方を調べてみました。すると、

  • 一重→20名
  • 二重→30名

二重のお子さんの方が多かったですが、一重のお子さんもそれなりにいることが分かります。きちんとしたデータ分析ではありませんが、“ダウン症=二重になりやすい”と説得力をもって断定できる差ではないと考えられます。

 

指が短く、横に広い

全体的に指が短く、横に広い手が特徴です。

 

小指の異常

小指の異常として、

  1. 小指が短い
  2. 中指方向に湾曲している

が特徴として挙げられます。指が短いため、おーくんのように関節の線が1本しかない場合もあります。

ダウン症の赤ちゃんの特徴としてよくいわれる“猿線”について

手のひらを横に1本の線が横切っている線を猿線といいます。ますかけ筋(線)や手掌単一屈曲線ともいわれています。この猿線は、日本人には結構一般的なため、ダウン症の特徴としては微妙であるとの見解があります。ジャクソンのチェックリストの25項目にも入ってはいますが、最近のイギリスの研究では、イギリス人のダウン症の子どもでも猿線が見られたのが45%と半数を下回っています。以上のことから、猿線があるかどうかだけでは、ダウン症かどうかを決定づけるには説得力に欠けるといえます。

分かりやすい特徴が故に『猿線がある=ダウン症かも』と不安になられる方も多いと思います。ダウン症の特徴として紹介されていることも多いですので注意が必要です。

 

足の1指と2指が離れている

足の親指(第1指)と人差し指(第2指)との間が離れていることが特徴です。

 

筋緊張が弱い

筋緊張が弱いというのは、全身の筋肉が柔らかいことです。触ってみるとフニャフニャしていて、筋肉が柔らかければ関節も動かしにくいので動きも小さくなります。哺乳や呼吸の様子にも影響します。

Medical NoteさんのHPにイラストによる説明とチェックリストがあって分かりやすいです。

おーくんの場合は、哺乳が弱い、寝ている時間が多く起きていてもあまり動かない、抱っこすると体幹のずっしりした重さが感じられない、などが顕著でした。

 

首の後ろの皮膚のたるみ

首の後ろに皮膚のたるみがあることです。

首が短いことが影響しているといわれています。

特徴が見られるほどダウン症である確率が高くなる

ダウン症の特徴についてまとめてきましたが、それらを踏まえた上で、“ダウン症かどうかを見分ける”上で抑えておきたい重要なポイントがあります。それは、

特徴が多く見られるほどダウン症である確率が高くなる

ということです。

上記にまとめた特徴の全てに当てはまらなければダウン症である確率はほぼ0に近いです。

逆に当てはまる特徴が多くなればなるほど、ダウン症である可能性が高くなります。

どの特徴がよく見られるのか?

最近(2022年)のイギリスの研究ではジャクソンのチェックリストに基づいてデータを分析し、チェックリストの有効性を示しました。その中で、ダウン症の特徴がどの程度の赤ちゃんや子どもに見られたのか、について分析しています。その結果が下の表になります。

特徴 全体の中でその特徴が見られた割合
つり上がった目 97%
筋緊張の弱さ 81%
足の1指と2指の離れ 81%
平坦な鼻(顔) 70%
短く広い手 64%
短い小指 63%
小指の湾曲 59%
口が常に空いている 48%
舌が大きい 41%
耳の形成異常(折れ耳等) 39%
首の後ろの皮膚のたるみ 24%

※この研究では赤ちゃんだけでなく子どもも対象にしているため、赤ちゃんの特徴に当てはまるところを抜粋しますが、割合は全体のデータの中でのものをそのまま載せています。そのため、単純に解釈するのは避け、あくまで参考程度にお願いします。

表の上の方が、多くの赤ちゃんや子どもに見られた特徴です。下にいけばいくほど、特徴が見られた割合は少なくなっていきます。

海外のデータというところは注意が必要ですが、目、鼻、手、足、体全体の緊張の弱さ、といった特徴が多くの赤ちゃんや子どもに共通していることが分かります。

まとめ 〜判断には限界がある〜

データに基づいた客観的な情報として、ダウン症の赤ちゃんの特徴をまとめてきました。

客観的な情報はひとつの基準として参考になるものだと思います。

また、個々の赤ちゃんの状態について細かく知りたいという方は、おーくんの赤ちゃんのときの特徴についてまとめた記事もあります。そちらも参考にしてみてください。

ダウン症の赤ちゃん、その特徴 〜おーくんの場合〜ご覧いただきありがとうございます、うこうこです。 今回は、うちのおーくんに見られるダウン症としての特徴についてまとめてみました。 ...

そして、「ダウン症かも」「ダウン症と診断された」と不安や心配でいっぱいな親御さんにエールを送る気持ちで書いた記事もあります。もしよければそちらも覗いて見ていただけたらとも思います。

→準備中

 

最後になりますが、僕たち夫婦が思ったように、多くの方が思うのは、

『特徴といわれても他の子と比較できないので確信が持てない』

だと思います。だから、特徴として明確なものは判断できるけど、「”筋緊張が弱い”といってもこの子はどうなの?」と判断に困るものもあると思います。

こればかりは、専門の方(医師、助産師、看護師等)に相談するしかないと思います。こちらから相談するのは勇気がいるかもしれませんが、相談される時には、具合的にどの特徴が見られていてどの特徴について心配なのかをお伝えできると良いと思います。

その上で、染色体検査を受けて、ダウン症かどうかを確定していくことになります。

うこうこ
うこうこ
おーくんの場合は、目の様子などから「ダウン症かも」と妻が看護師さんに相談しましたが、「違うんじゃない?他の職員からもそういう話は聞かない」とのことでした。少し安心はしましたが調べてみると他の特徴も当てはまり、疑う気持ちは日に日に大きくなるばかり。そして体重増加不良で他院紹介から検査で診断確定となりました。専門の方でも見分けられないこともあり、経過を見ていく中で検査となるケースもあります。

 

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