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知的障がいがある子の親が知らないとヤバイ!成年後見制度

ご覧いただきありがとうございます、うこうこです。

耳にしたことはあるけどどんなものかよく分っていないことって意外とたくさんありますよね。

うこうこたちにとって、成年後見制度もそのひとつでした。

しかし、この成年後見制度、知らないと超やばい制度でした。

成年後見制度とは?

成年後見制度とは、民法上で定められた制度で、子どもが成人した後、判断能力のない成人には後見人(程度により保佐人・補助人)をつけることが定められています。

親は子どもが成人すると親権(子どもに対する義務や権利)を失います。そうなると、成人した子どもの預貯金などは、親であっても勝手に引き出せなくなります。成人すれば、自分の行動や判断に責任が持てると見なされるためです。しかし、そこでもし、判断能力がないと判断されると、代わりに判断する人=後見人をつける必要が出てきます。

ここでの、判断能力がないとは、自分の名前をかけない、コミュニケーションが取れない等の能力欠如や、法律に基づいた行動や判断が困難であることや、お金の自己管理ができないことなど、様々な解釈があるようです。ここで重要なのは、知的障がいがある人も対象になるということです。

また、成人後に後見人が必要となると、家庭裁判所が成年後見開始の審判をして本人の為に成年後見人を選任します(法定後見という)。ここで問題なのが、法定後見人に家族や親族を申請しても家庭裁判所が選任するとは限らないということです。内閣府による平成30年の統計では

親族(配偶者,親,子,兄弟姉妹及びその他親族)が成年後見人等に選任されたものが 8428件(全体の約23.2%),親族以外の第三者(弁護士、司法書士、社会福祉士等)が選任されたものが27870件(全体の約76.8%)となっている。

となっており、後見人の選任では7割強が親族以外の第三者が選ばれています。

しかも、第三者が選任される割合は年々増えています。成人後の後見人選任には、親や家族、信頼できる人などを選ぶことができずに、子どものことを全く知らない他人が選任されてしまい、その子の財産を死ぬまで管理されてしまう、という状況が起こりかねないということなのです。

成年後見制度は知らないとやばい!

成年後見制度を知る必要があるのは、知的障がいのある子どもをもつ親御さんです。この制度を知り、子どもが成人するまでに対策をしないと、子どもが成人した後に以下のようなことが起こる可能性があります。

  1. 子どもが大人になった時のためにコツコツ貯めていたお金が、その子が大人になった時に使えなくなる。
  2. 子どもが亡くなるまでの一生涯、法定後見人への報酬を毎月払わないといけない。
  3. 現金以外の資産を残していても勝手に整理されてしまう可能性があり、その際、報酬も取られてしまう。

これ、ヤバくないですか?

❶子どもの通帳などのお金や資産を見ず知らずの後見人に委ね、子どもが死ぬまでその人に管理されることになります。親がその子のためにと思って残しておいたお金も自由には使えなくなります。子どもの趣味や余暇のためにとお金をお残していても、後見人が「不要」と判断すれば、そのためにお金は使えません

❷後見人への報酬は管理する財産額によって異なりますが、最低でも月額2万円程度かかります。年間約24万円で、40年間とすると総額960万も払わないといけません。子どものために残したお金が後見人の報酬として大きな金額が消えていってしまいます。

❸後見人は親が残していた不動産(居住物件以外)を整理することで、付加報酬として報酬を得ることができます。資産が増えれば月額報酬が増えることになりますので、報酬目的に資産を整理してしまう後見人がいるのも事実です。

加えて、2022年4月には民法改正により、成人が20歳から18歳に引き下げになります。そのれまでにできる対策を考えておく必要があり、期日が目の前に迫ってきているのです。

知るきっかけはとある書籍から

これまで解説した成年後見制度のヤバさですが、ある書籍を読むまでは全く知りませんでした。

書籍を探していたとき目にした「障害のある子が親亡き後も幸せに暮らせる」というタイトルに惹かれ詳細を見てみると、著者の娘さんがダウン症と書いてあるではありませんか!!ダウン症の子を持つ親御さんが書いた書籍であれば読むしかないと決断。タイトルから推測するに、『何か知っておくと良い豆知識的なことが書いてあるのかなぁ〜』なんて軽い気持で読み進めていくと…

知らないと超やばいことが書いてありました。それが成年後見制度についてだったのです。

障がいのある子どもが幸せでいるために親ができることを知る

鹿内幸四朗さんが書かれたこの著書、良いところがたくさんあります。

成人になる前であれば、任意で後見人を選ぶことができます。その方法だけでなく、応用的な対策についても書かれています。「そんな方法があるのか!」と驚きました。そして、その経過で必要となる手続きが具体的に示されています。

さらに、後見制度のことだけでなく、遺言や生命保険などについて親亡き後を考え、今できることについても解説されています。

知的障がいの子をもつ親であれば、子どもの将来について考え不安を抱かれない方はおられないと思います。そんな時、親亡き後の子どもの幸せのために、具体的に今からできる行動を起こすための勇気と道しるべを与えてくれる本だと思いますので、興味や関心のある方は是非一読をお勧めします。

紹介した書籍はこちらになります。

この記事を最後までご覧いただきありがとうございます。

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