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ダウン症おーくんの子育てブログ
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療育手帳の取得について【知っておくべき重要なポイントを解説】

ご覧いただきありがとうございます、うこうこです。

障害のある方への福祉制度の大きな柱として、手帳制度があります。

その中でも、ダウン症の方が関係するのが療育手帳です。

この療育手帳に関する制度ですが、全国的に統一されたものではないため、利用するためには知識や理解が必要になります。また、制度の概要を知っておかないと後で制度に振り回されてしまう可能性もありますので、今後の動向も含め、解説していきたいと思います。

療育手帳についてのまとめ

療育手帳とは?

知的障害のある人が、様々な援助や支援を受けやすくするための手帳です。

知的障害のある方が対象となりますので、ダウン症や発達障害などの診断があっても必ず取得できるとは限りません。知的能力に障害があると認められるかどうかで、取得の可否が決まります。また、取得が義務化されているものではないため、個人や家族の判断で申請するかどうかを検討します。

療育手帳には障害の程度による区分があります。知能指数=IQの数値によって区分が変わります。

重度(A) ① 知能指数がおおよそ35以下であって、次のいずれかに該当する者

○食事、着脱衣、排便及び洗面等日常生活の介助を必要とする。
○異食、興奮などの問題行動を有する。

② 知能指数が概ね50以下であって、盲、ろうあ、肢体不自由等を有する者

それ以外(B) 知能指数がおおよそ70〜75以下である者

   (引用:厚生労働省 障害者手帳 より一部改変)

療育手帳制度は国が定めた法律がありません。そのため都道府県によって、「名称」「障害程度の区分」「更新時期」などが異なります

本記事の内容についてもお住いの自治体で違いがあるかもしれませんので、詳細は各自治体に確認されることをおすすめします

療育手帳に関する窓口は、居住している市区町村の福祉の窓口になります。”障害福祉課”や”子ども課”や”社会福祉課”などになります。

うこうこも、居住している市区町村の”子ども福祉課”にメールで問い合わせて色々と教えていただきました。

うこうこが居住する自治体では、障害の程度が4つに区分されていて以下の通りになっています。

A1 重度の知的障害 IQ35以下
A2 中度の知的障害 IQ35〜50程度であり、中度以上の身体障害を合併している者
B1 中度の知的障害 IQ35〜50程度
B2 軽度の知的障害 IQ51〜75程度

厚生労働省の示す区分を、さらに2つずつに分けたような形ですね。

持っていると何が良いの?

療育手帳を持っていることで、大きく3つの領域において援助を受けることができます。障害の程度による受けれる援助とその程度も異なりますので注意が必要です。

①生活の支援

交通機関の割引
→電車、バス、高速バス、タクシー、飛行機、タクシー、船・フェリー等

公共施設やレジャー施設の利用料金の割引
→美術館や水族館、映画館等
→ディズニーランドやUSJ等では、アトラクションの待ち時間を行列に並ばずに別の場所で待てるサービスも利用できます。

NHK受信料の半額・全額免除

経済的な支援

特別児童扶養手当などの手当金の受給
→通称”特児(とくじ)”と言われています。必ずしも療育手帳を取得していなくても申請できますが、療育手帳を取得してる人が利用しやすくするようにと厚生労働省が定めています。

税制の援助
→本人や家族に療育手帳取得している人がいると障害者控除が利用できる
→住民税、所得税、自動車税、贈与税、相続税の減税

就労の支援

就労支援の利用
→仕事に就くための支援や仕事を継続するための支援など、就労に関する支援を受けられる

障害者雇用の利用
→就労の選択肢が増える
→合理的な配慮や支援を受けられる

 

その他、療育手帳の所持が関連することは、

  • 災害時には要支援者リストが作成されますが、療育手帳取得者リストを参考にしている場合があるため、緊急時の支援に繋がりやすくなる
  • 必ずしも取得していないといけないわけではないが、特別支援学校(養護学校)入学の際には「所持していることが望ましい」とされている都道府県がある

があります。

いつから取得できる?いつまで持っていられる?

いつから取得できる?

この点も、居住する都道府県によって異なります。

“3歳以上から”と年齢の下限を設定しているところもあれば、”原則3歳以上、ダウン症等のように知的障害が伴うことが医学的に診断されている場合はその限りではない”と知的障害の診断があれば取得できるとされているところもあります。

ちなみに、うこうこの居住する自治体では、療育手帳の取得に関して、年齢の下限はありません(自治体の福祉窓口にメールで確認しました)。ただし、2歳未満の場合は、”病名・知的障害の有無と程度”が記載された診断書や意見書等が必要とのことでした。

ここで大切なのは、年齢の下限が決められていてもそうでなくても、取得するには知的障害があると判定されなければならない、ことです

知的障害があるかどうかは、発達の遅れがあるかどうかとほぼ同義と考えて良いですが、生後間もなくは発達ペースの差が小さいため発達の評価が難しいです。赤ちゃんの時はそもそもできることが少ないので、できることとできないことの差を見極めることが困難です。そのため、取得可能な年齢に下限がないからといって、早くから申請しても正確な判定にならない場合もありますので、注意が必要です。

いつまで取得していられるのか?

“療育”という言葉が入っていると、何となく子どもの間だけと感じられる方もいるかもしれませんが、大人になっても所持していることが可能です。ただし、18歳以上で初めて申請される方は、18歳以前に知的障害があったことを判断できる情報が必要となります。

療育手帳には更新があります。更新間隔は2〜5年が多く、期間は各自治体によって変わります。18歳未満の人は主に児童相談所で、18歳以上の人は知的障害者更生相談所等で再判定を受け、更新手続きをします。

更新の度に知的能力を評価し、継続との判定が出れば更新することができます。子どもの発達は個人差があり、あるタイミングで急激に伸びる子もいれば、停滞してしまう子もいます。そのため、更新時に区分が変わることがあります。また、場合によってはIQが向上したことで療育手帳の更新ができずに返却するケースもあります。ただ、IQだけで判断するのではなく、生活の様子などを総合的に判断します。

どうやって取得するの?

市区町村の担当部署(福祉課など)で申請

児童相談所に連絡して判定の予約をする(※結構先になることも)

児童相談所で心理検査等の判定を受ける

認められば交付

一般的に、申請から交付まで1〜2ヶ月程度を要します。児童相談所は忙しいため、判定予約が取りにくいこともあります。そのため、申請から取得するまで2ヶ月〜3ヶ月は考えておいたほうが良いと思います。

どうやって判定するの?

発達の検査による能力面の評価と、聞き取りによる日常生活の評価を行います

発達の検査で発達指数や知能指数を算出します。手帳取得には、おおよそ70〜75以下であるとされています。そして、発達指数や知能指数の数値だけではなく、聞き取りによる情報から、生活の自立度合い・問題行動の有無や程度・家庭環境などを総合的に評価を行い、判定します。

この総合的な評価には、各自治体によって基準は若干の差が見られます。そのため、知的能力が基準より高くても、日常生活の評価を含めての総合的な評価の結果、手帳が交付される場合もあります。

療育手帳制度の問題点

全国統一された制度ではないこと

各自治体によって判定の基準が異なるため、引っ越し等で自治体が変わると、判定区分が変わったり、基準を満たさないので交付できないなんてこともあり得ます。

発達指数や知能指数への偏重

自治体によっては、数値により重きを置いて判定している場合があります。しかし、知的能力の障害については、診断基準が変わってきています。DSMというアメリカの精神医学会の新しい診断基準では、知能指数による数値による軽度や重度の評価が削除されました。数値よりも、生活適応能力を重視するようになりました。発達障害のあるお子さんは、こだわり等の発達特性により日常生活が大変な場合があったり、知的能力のアンバランスが大きため一概に数値で能力を表すことが困難な場合もあります。どのように評価・判定するかについて、改めて検討していく必要があるように思えます。

そんな中、現在、全国統一の制度基準を作ることについて検討されています。統一されれば、利用する人に分かりやすくなり、自治体の違いによって振り回されることは無くなります。また、判定についても、現在の世の中の流れに沿った評価基準の導入が期待できるかもしれません。

しかし、問題点も多々あるようです。18歳以下の手帳の判定業務は児童相談所が行っていますが、児童相談所は虐待・非行対応で手一杯な状況です。療育手帳制度の統一に関するアンケート結果からも「仕事を増やしたり新しいことを導入しないで!」の声も多数あり、なかなか難しいところです。

いずれにせよ、今後の動向に注目していく価値はあると思います。

まとめ

  • 知的障害のある人が取得できる手帳である。
  • 児童相談所等で知的能力を検査で測定し、生活の様子を含めて総合的に判断し、交付の可否を決定する。
  • 取得することで、生活、経済、就労に関する援助を受けられる。
  • 居住する自治体により様々な規定が異なる。
  • 今後の動向をチェックすることが重要。
この記事を最後までご覧いただきありがとうございます。

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