ご覧いただきありがとうございます、うこうこです。
ダウン症おーくんですが、理学療法(いわゆるPT)を受ける中で、発達検査を受けました。0歳7ヶ月で検査しましたので、少し前の記録になりますが、公認心理師(心理の国家資格)であるうこうこの解説で振り返りたいと思います(発達検査の実施は心理師のお仕事でもあるのですよ〜)。
受けた検査は”新版K式発達検査”
乳児期の子どもに実施できる発達検査については以前の記事でまとめましたのでそちらを参考にしてください。
おーくんが受けた発達検査は、”新版K式発達検査“という検査でした。
新版K式発達検査とは?
この新版K式発達検査(以下K式)は、大きく3つの発達の側面をみる検査になっています。
それは、
- 運動発達…体の使い方の発達
- 認知発達…目で見る力と手を操作する力の発達
- 言語発達…やりとりや言葉の力の発達
の3つです。そして、それぞれについて、現在どの程度発達してきているのか(=発達年齢といいます)を知ることができる検査になっています。
これらの、3つの発達の側面と、全てを合わせた全体的な発達の様子についての計4つの指標について結果を出します。
例えば、2歳0ヶ月の子どもが、検査を実施した結果、『現在の発達の様子は、運動発達が1歳6ヶ月、認知発達が2歳0ヶ月、言語発達が1歳0ヶ月である』という感じで結果が出てきます。2歳0ヶ月(24ヶ月)の子の現在の運動発達が1歳6ヶ月(18ヶ月)なので、年齢の75%程度の発達段階にあることがわかります。同様に、認知発達はちょうど100%、言語発達は50%になります。これが、いわゆるDQ(発達指数)といわれるものになります。実際の年齢と発達の様子(発達年齢)が同じであれば100になり、年齢以上に発達が進んでいれば100より高く、年齢と比べて発達がゆっくりであれば100より低くなります。
新版K式発達検査は
❶発達に重要な3つの側面について扱う。
❷現在の具体的な発達年齢を知ることができる。
❸発達指数として、現在の発達の状況を数値化して表すことができる。
ダウン症おーくん 0歳7ヶ月時の結果は?
ダウン症おーくんが7ヶ月時に受けた結果はこちら
詳細な指標が記載されていますが、上から順に、運動、認知、言語、全体発達となっています。言語発達は、7ヶ月時で言語発達の様子も7ヶ月レベルということで100に近い数字になっています(月ではなく日数での計算のため実際は”98″となっています)。その他は80代という結果ですね。
数値的には「そこそこ良いじゃん!」という感じですが、0歳児の場合、発達上できることが少ない=評価する項目が少ないため、課題が1つできるかどうかで、発達指数に極端な影響が出やすいといった面もあります。そのため、数値も重要ですがそれ以上に、現在の発達の様子を知り、どんなことに気をつけて、どんな関わりをしていけば良いのか、を整理することの方が大切です。
この時の、PTの先生からのアドバイスは、①体幹の強化が重要なためうつ伏せでの課題を増やしていくこと②介助座位で体を起こす練習をすること③手を使っって”掴む”や”振る”動作を意識して遊ぶ、ことがポイントであることと、その具体的な練習方法について教えてもらいました。
発達検査の数値は、行政や福祉サービスの利用、教育現場での支援を受ける、時には重要になってきます。療育手帳や特別児童扶養手当の申請、特別支援学級の利用(主に知的障害クラスの利用)などが挙げられます。
発達検査を受けてみて
今回は、数値も含め結果を知ることで、おーくんの発達の現在地と、今後の道しるべを確認できたこと、道しるべに沿ってどうやって進んで行ったら良いか明確になったことがとても大きかったと思います。足下と行く先が明るく見えるとホット安心する感じと同じような感覚でした。普段の関わりでも意識するポイントを知ることで、関わりに目的が持て、より楽しく関わることができたように思います。
というのも、結果がそこそこ良い結果だから感じたことであって、想定より悪い結果になることも今後考えられます。ダウン症の子どもの発達はゆっくり進むため、今後、発達指数(DQ)は下がっていくことが予測されます。その時は、また違った感じ方をするかもしれませんが、数値は目安であり「今、何をしてあげることができるのか」を第一に考えることには変わりはないと思います。(と言えるのも今だからかもしれません笑)
普段は、仕事で発達検査を実施することが多いですが、今回のように自分の子供が受けることで感じたことや考えたことは仕事にも活かせる大切な経験になったと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。