ご覧いただきありがとうございます、うこうこです。
ダウン症おーくんは、定期受診している医療機関で、1年に1回程度、発達検査を実施してもらっています。
今年も4月に実施してもらい、先日、結果を聞いてきました。
今回はその発達検査の結果をまとめてみたいと思います。
4歳1ヶ月時点の発達の様子
今回も新版K式発達検査を受けました。その結果がこちら↓
検査を受けたときのおーくんの年齢は4歳1ヶ月で、全体的な発達(全領域)としては2歳3ヶ月程度の発達段階でした。
DQが54ですので、年齢の54%ぐらいの発達段階にあるといえます。おおよそ実年齢の半分程度の発達レベルということですね。
1年前の3歳1ヶ月のときの結果では全体のDQが62でしたので、この1年の間の発達のペースはかなり緩やかだったことが分かります。
この1年前の結果と今回の4歳1ヶ月の結果の双方において、おーくんの発達検査の結果にはある特徴が見られています。
それは、本人の中で、領域によって発達の差があるということです。
おーくんの発達に”差がある”とは?
発達検査の結果を見ると、DQの数値に差があることが示されています。
認知(64)>運動(48)・言語(50)
「どれくらいの差があるのか?」は発達年齢を見てみると分かります。
認知面の発達は2歳8ヶ月の段階にありますが、運動面や言語面の発達は2歳ちょうどぐらいの段階です。つまり、領域によって半年以上の発達の差があるといえます。
そう考えたときに、できるところに目を向けると、おーくんにとっては
『認知』の力は本人の中では発達が進んでいる領域であり、”強み”となる力である
といえます。
この『認知』の力とは、目で見て理解したり手を使って操作する力のことをいいます。
よって、おーくんは、
・ことばよりも目で見て理解することが得意である。
・手を使った操作が得意である。
と考えられます。
ここから考えられる具体的な関わり方としては、
◉ことばだけで説明や指示するよりも、視覚的な情報を活用する。
- 「○○行くよ」とことばだけで伝えるのではなく、写真などを見せながら伝える。
- ことばだけで説明するのではなく、やり方を実際に見せてあげる。など
◉制作や工作、ブロック遊び、”書く”などの手先を使った遊びが得意であるため、そのような遊びを楽しみながら拡げていく(色々チャレンジしてやってみる)。手先を使ったちょっとしたお手伝いなどをお願いし、褒められる機会を作ることによって達成感や自己肯定感を高める。
おーくんは、折り紙、ブッロクで何かを作る、書くことは大好きなので、一緒に楽しみながらバリエーションを増やしていけたらと思います。
発達検査は細かくみれば役立つ部分がたくさんある!
発達検査の所見には、細かいポイントをまとめた上での要点を中心に記載されていることが多いですが、細かく見ていくと発達段階のかなり詳細な部分まで見ることができます。
おーくんの結果から読み取れることをまとめてみます。
- 形の見極めの課題は8/10で正答。複雑な形も見て分かるようになっている。
- 試行錯誤課題が正答できた。
形の認識力が向上しトライアンドエラー(試行錯誤)の思考が可能になったことで、複雑な構成課題ができるようになっていくことが予想されるため、パズルの難易度を上げても良いし、タングラムなんかも良い。
- ◯や十字が見本を見て書ける。
次は四角、その次は三角という感じで他の形を書けるようになっていくことが予想される。色々な形(イラスト、キャラなども)を見本を見せながら模倣して描いてもらう遊びを取り入れるのも良い。
- 模倣する力が向上、検査者の見本をしっかり見て同じように取り組めた。
課題実施がスムーズに。周りを見て動くことが効率よくできるようになっている。
- 物を他の物に見立てる課題が正答できた。
イメージを使った遊びが可能になっている。見立てる要素をあそびに取り入れることや、色々なごっこ遊びにチャレンジしていくと良い。
- 物の名前や、物の用途(「乗るものは?」)について質問されて指差しでの回答ができた。
- 概念の理解は難しい。
- 「笑っているのはどっち?」など一部の動詞の意味理解が難しい。
ことばの理解、質問の意図の理解はできてきている一方で、2語分の理解や表出につながる動詞の意味理解はまだ難しい。また、言語表出はまだまだ大きな課題である。視覚情報が入りやすいので、実際の場面で単語+動詞の組み合わせを意識して大人が言語化して伝えていくことは継続していく。模倣する力が向上しているのでオノマトペなどを活用して発音や言語表出を促して関わりは有効である。
- 運動発達はジャンプが課題。
両足とびや、ジャンプして飛び降りるといったジャンプに関する段階で伸び悩んでいます。バランス感覚や体幹の強化、ジャンプ動作の練習などに取り組んでいく必要がある。
検査結果の詳細な項目が分からないので、解釈できるのは一部分だけになってしまいますが、それでも結構な発達に関する情報と、今後の関わりに活かせそうな情報がたくさんあることが分かります。
発達検査の結果からは多くの情報が得られる!
ということで、
発達検査の結果からはとても多くのことが分かります!
なので、検査結果を聞くときは色々と質問してください!
子どもが一生懸命検査に取り組んだのですから、それに見合う情報を得る権利が親御さんにはあります!
「現在の発達はだいたい○歳ぐらい」といった現在の発達段階だけでなく、その子の強みや弱みとなっている力は何か?、次の発達段階がどういう段階で何を意識して関わったら良いか?といったことが分かります。
こういった情報は情報は普段の生活でもいろいろな場面で活かせますし、特に、障がいがある子どもの成長においては、知っているのと知らないのでは大きな差として影響する場合が多々あります。
発達検査は結果を知るだけのものではなく、子どものポテンシャルを最大限活かしていくために活用するものなのです。