ご覧いただきありがとうございます、うこうこです。
うちのダウン症おーくんは来年度就学になります。
そのため、遅くても10月までには就学先を決めなければなりません。
選択肢は2つ。
地元小学校の特別支援学級(知的障がい)利用か、特別支援学校か、です。
ダウン症のあるお子さんがいる親御さんの多くが悩む選択肢だと思います。
正直なところ
「決めれない〜!未来を見通す力がほしい!!」
と非現実的なことを思うぐらい悩んでおりました。
そんな状態でしたので、障がいのある子の就学について書いてある本を手当たり次第読んでみました。
その中で、役立った本が2冊ありました。
その2冊から多くのものを得ることができました。
まずは知識です。就学に関する基本的な仕組みや法体制を少しでも知ることで、客観的な視点から考えられたり、間違った理解や知識に惑わされずにすみます。
次に夫婦間での共有です。今回紹介する本には、夫婦間で話し合うために役立つツールが紹介されています。僕たち夫婦もそのツールを使うことが話し合うきっかけになり、お互いの考えだけでなく思いを共有することで「一緒に考えて決めていくんだ」という姿勢を共有することができたと思います。
そんなふうに役立った2冊を紹介します!
就学先で悩まれている障がいのある子と親御さんにとって、自信をもってオススメできる本です。
①「障がいのある子と親のための小学校就学サポートBOOK」
1冊目は、「障がいのある子と親のための小学校就学サポートBOOK」です。

著書の高橋真さんは東京大学の研究員なのですが、ダウン症の娘さんがいるお母さんでもあります!
この本をオススメするポイントは
右も左もわからない人でも押さえておきたい基本のポイントがまとめられている!
年中時から就学までのやるべきことがスケジュール表で示されているので、何をしていけばよいのかが分かる!
就学の方向性を考えるためのワークシートが、夫婦で話し合うのに使える!
何も分からないところからのスタートとなる親御さんにとって、基本的な知識(支援級の種類は?通級とは?就学支援とは?等)を得ることと、いつ何をすべきなのかを知ることの2つが優先順位としては重要になると思います。この本はそこをしっかり押さえられる本です。
また、親御さんの思いや考えを整理し、話し合うときに役立つワークシートがついています。
うちも夫婦それぞれでワークシートをやってみて、お互いにその結果を見ながら話し合いました。

父である僕の方は、子どもへの期待が高いことが分かりました。それは学習とか健常児と同じようにやってほしいということではなくて、社会性やコミュニケーションを学ぶ機会があれば成長するということへの期待です。それに対し、妻の方はそこまで高くありませんでした。その理由を聞くと
それを聞いて、僕の考えが成長をどう引き出せるか?に偏っていたことに気づきました。そして妻の視点も取り入れた上で、どういった環境が良いのか、改めて考えているところです。
以上のように、親の不安を取り除き、親の思いを具体化することに役立つ本でもあります。親の想いや考えに寄り添うスタンスで描かれている本なので、とても読みやすく内容もスッと入ってくる本だと思います。
②「障がいのある子の就学・進学ガイドブック」
2冊目は、「障がいのある子の就学・進学ガイドブック」です。

色々な大学の名誉教授や教授をされている教育の専門家である渡部昭男先生が著者の本です。
この本をオススメするポイントは
就学に関する制度、法律を網羅的に知ることができる!
就学先の判定に使われている基準など、親には知らされない教育側の事情を知ることができる!
現在の教育の課題や進学に関する制度についても知ることができて、子どもにとってどのような教育が良いのかを将来を見据えて考えることができる!
就学や進学に関連する教育制度や法律を余すことなく解説されています。教育に関係するものだけでなく、障害者基本法など障がいのある人に関する法的な枠組みからの解説もしっかり書かれています。
この本で書かれている制度や法について、園や学校の先生、就学支援担当者、支援者もよく分かっていないということも実は少なくないんですよね。
だからこそ、知っておくことはより良い選択をするための大きな力になります。
例えば、特別支援学級と特別支援学校のどちらが適正かを判断するための基準というものがあることはご存知でしょうか?そういった基準があることはきちんと説明されることは少ないと思います。そして、その基準に沿った判定に若干強引に持っていこうとする自治体の教育支援委員会があるのも事実です。
そのような“説明されることは少ないけど知っておくことで大いに役立つ制度や法”などを学べるのがこの本の大きな強みだと思います。
そして、中学・高校・大学への進学に向けて知っておくべき制度や、現在の教育が抱える課題についても知ることができます。つまり、将来を見据えてどのような教育が子どもにとって良いのか、就学後に押さえておいた方が良いこと(例えば個別の支援計画の重要性など)についても知ることができて、そして考えることができる本になっています。
この2冊で就学に関する知識の準備は万全!
僕は仕事で、就学前の子どもに心理検査を実施し、その結果を親御さん・園の先生・就学支援担当の方に説明させてもらい、その結果等に応じて相談を受ける機会があります。
そのため、就学相談や就学判定における最低限の知識はあると思っていますが、親御さんが知っておく知識としてはこの2冊を押さえておけば大丈夫!といえます。
この2冊で全てを押さえているわけではありませんが、全体像を満遍なく知ることができると思います。
困ることやもう少し掘り下げたほうが良い場合にも、前提の知識があれば検索したり調べたりすることが可能だと思います。
なので、この2冊で就学に関する”知識の準備”は万全と言えるでしょう。
本を読むのは大変ですが、少しずつ知識をつけて、より良い就学先の決定に向かっていけたらと思いますので、一緒に頑張っていきましょう!