ご覧いただきありがとうございます、うこうこです。
前回の記事で、障害のある子への地域での総合的な支援サービスである「障害児通所支援」についてまとめました。
ダウン症のおーくんも子の支援サービスを利用しています。児童発達支援事業所で療育や訓練を受ける“児童発達支援”を利用しています。
今回は、おーくんが児童発達支援を利用している様子についてまとめていきながら、実際の感想や医療でのリハビリとの違いについて整理していきます。
ダウン症おーくん 児童発達支援の様子
おーくんは1歳を迎えた後に、通所受給者証を取得し2021年4月より児童発達支援事業所で児童発達支援を受けています。
事業所は自宅より車で10分ほどのところにあります。地方在住のため、近場となるとその事業所しか選択肢はありませんでしたが、見学や説明を聞いて良さそうだったのでその事業所に決めました。
頻度は週2回、9時半くらい12時くらいまでの時間に通所しています。
1日の活動内容はスケジューリングされていて決まっています。
- 自由遊び
- サーキット
- 朝の会(歌、体操など)
- 活動(シャボン玉、外遊び、ボール遊びなど)
- お昼
- 帰りの会
の流れはほぼ同じで、③歌や体操④活動の内容が日によって変わります。お昼は持参しています。のびのび遊んでいるためか、お昼ぐらいになると疲れて眠くなっちゃうことが多いです。頑張ってお昼を食べて帰りの会の前に帰ってくることも多いです。
通所してきている子は多様な障害のある子や発達に心配がある子がいます。ダウン症の子、自閉症スペクトラムやADHDなどの発達障害の特性のある子、重症心身障害の子や、看護師がいるため医療的ケアが必要な子も通ってきています。
また、おーくんが通っている事業所ではPT(理学療法)とOT(作業療法)を受けることができます。それぞれ月1回程の頻度で受けています。通所する予定になっている日に予約を入れてもらい、当日は予約していた時間になると全体の活動から抜けて個別で訓練を受けるという感じになっています。個別場面以外でも集団の様子を見てくれてアドバイスいただけたりします。
個別OTで机上課題をしているおーくん
さらに、障害児通所支援を利用すると、保護者や事業所の相談員などが集まって支援の内容や方向性を確認するモニタリング会議を定期的に行います。おーくんの場合は、月1回行っていますが、慣れてきたら間隔を開けて行っていくことになっています。
児童発達支援を利用しての感想〜医療との違い〜
4月から始めて3ヶ月通ってきましたが、感想としては
「通ってよかった!」と感じています。
良かったと感じる点を整理してみると
- 広々としているしペースで思いっきり遊べて、本人が楽しんでいる
- 興味関心が広がったことや、親が「これは反応が良いな」と気づく機会になった
- 他の子の様子を見たり、関わったりしたりすることが良い刺激になっている
- 通所してきている子どもの親との交流によって気持ちを和らぐ
- 決まった日時に通うことが生活のリズムの安定につながる
といったことを感じています。
医療でのリハビリは個別が中心でその子の課題となる面をターゲットに進んでいくことが多いと思います。一方で、児童発達支援では、複数の大人や子どもたちの中で遊びややりとりを通して活動の中で発達を促していきます。また、その子の苦手なところだけでなく、興味のあることや得意なことを引き出して伸ばしていく支援も重要な軸としています。子どもの強みが発揮されている姿を見ることは親にとっても、子どもの理解に役立ったり、気持ちの余裕を生み出してくれる大切な機会になります。
また、おーくんが通っている事業所は、通所してきている保護者の方とも話しやすい雰囲気があり、慣れないうちは声をかけてもらったり、色々教えてもらったりしました。「おーくん、かわいいね〜」と一言かけらるだけでも子育てのエネルギーをいただいた感じになります。親同士の繋がりが親の心理的にプラスに働くことが分かっていますが、まさしくそのことを実感しました。事業所によっては、保護者支援として、保護者同士が集まって子どもの関わり方を学び合うペアレントトレーニングを行っているところもあるようです。
デメリットとしては、
- 親にエネルギーが必要(時間的な拘束、準備や調整等)
- モニタリング会議や連絡調整に時間が取られてしまう
が挙げられます。持ち物やお昼の準備に労力が必要なことや、病院の診察やリハビリも入っているのでスケジュールの調整が大変になることがあります。うちの場合は、デメリット以上メリットの方が大きくおーくんにとって良い場所であり機会であると感じています。
デメリットというよりは地域の実情や制度全体に関することですが、居住地域によっては事業所が少なく選べない、通うのに時間がかかってしまう、ということもあります。また、両親ともに働いていると、保育園や幼稚園に預けることになり、児童発達支援を利用することが難しいということもあります。そういときに保育所等訪問支援を利用できれば良いのですが、保育所等訪問支援を行っている事業所は限られていますし「医療でリハビリ受けてるからいいや〜(そこまでする余裕もないし)」となってしまいがちです。
おーくんも今年度は児童発達支援を受けていきますが、来年度は妻が仕事復帰予定でおーくんも保育園に入園する予定でいますので、児童発達支援をどうしていくかについては今後考えていく必要があります。継続は難しいので「終了になるかなぁ〜」と思っています。
まとめ
児童発達支援の利用について、実際の様子や感じていることをまとめてきました。
障害のある子や発達に心配がある子が利用できる支援で、活用できると良い面が多々あり、発達の向上にとても役立つ支援制度であると思います。実際に使って、おーくんの成長だけでなく、保護者支援としても役立つものだと感じています。
しかし、実際に利用できる人は限られる現状があります。一緒に通所しないといけないので、仕事をしていたらまず無理ですし、連れていくにも予定調整や労力も必要です。地域で支え育てることを重視しているのであれば、親の状況等に左右されない柔軟性のある支援制度を考えていく必要があるのではないか、とも思います。
今回のおーくんの利用の様子や感想等が、児童発達支援を利用している人や利用を考えている人に少しでも参考になれば幸いです。最後まで読んでいただきありがとうございました。