うこうこまーく!
ダウン症おーくんの子育てブログ
ダウン症関連

押さえておきたいダウン症児の窒息リスク 予防と対処のポイントは?

ご覧いただきありがとうございます、うこうこです。

ダウン症の子の食事について、関わる大人はいろいろと気を使うことがあります。

子どもが小さい頃から

「食べるときにほとんど噛まずに飲み込むことが多いから気をつけて」

と言われた親御さんは多いのではないでしょうか?

そういったアドバイスの多くは、上手に食べさせるために気をつけることとして教えられることが多いと思います。

しかし、それ以上に、まず知っておかないといけないのは、

ダウン症の子の食べ方はとても危険である

ということです。

なぜ危険なのかというと、

窒息のリスクが大きいからです。

知的障がいの子の食事について調べて研究で分かった驚愕の事実!

ある都道府県の知的障がい特別支援学校2校に通う小1から高校3年生までの489名を対象に、「食事中に喉に詰まらせて窒息しそうになったことがあるか?」について調査した研究があります。

知的障害特別支援学校在籍児の窒息ニアミスと摂食機能の一考察

手塚文栄ら(2017)日摂食嚥下リハ会誌 21(2):92-98,2017

食事中窒息しそうになった経験がある子が何人いるのか?について教員へのアンケート(保護者から聞いたことがあればそれも含む)を行った結果、

「窒息しそうになった」経験があるのが14名いたことが分かりました。

しかも、その14名中9名がダウン症の子だったのです!

さらに、「窒息しそうになった」経験がある子の特徴について統計的に分析した結果、以下のことが分かりました。

①「ほとんど噛まずにのみこむ」

②「口に詰めこんで食べる」

③「ゴクンとするとき舌が出る」

3つのうち1つでも該当する子は、そうでない子と比べて窒息事故を起こす可能性が3〜6倍高い。3つの特徴に当てはまる数が多いほど窒息のリスクは高くなる。

確かに、①〜③はダウン症の子の食事について「気をつけて!」とよく言われる食べ方ですよね。

では、どうしてダウン症の子は、このような危険な食べ方をしてしまうのでしょうか?

この論文では、上顎の低形成、口蓋狭窄、筋緊張低下、発達の遅れといったダウン症特有の症状によって危険な食べ方が引き起こされると考察されています。

ダウン症の子は、“口が小く、力も弱くて、うまく噛めない”ために、他の子と同じ量でもダウン症の子には一口が大きくなる→口に詰め込んだようになる→そうなると上手く噛めない→丸のみしがちになる、という窒息リスクの高い食べ方になってしまいます。

予防と対処

以上の研究結果を抑えた上で、どのように予防したらよいのでしょうか?

そして、もし窒息しそうになったらどのように対処したらよいのでしょうか?

予防と対処について、論文の考察では以下のようにまとめられています。

①発達段階に合わせた調理形態と与え方を理解する

②のみこむ(嚥下)やかむ(咀嚼)機能を向上させる

③窒息についての認識を高め、応急処置のやり方を知っておく

ダウン症の子にとって②のように食べる機能を向上させていくことができれば良いのですが、STなのどの専門家に必ず診てもらえるとは気ぎりませんし、診てもらってもすぐに向上するものでもありません。

そのため、できるだけ専門家とつながり②の機能向上を図りつつも、①と③をしっかり押さえておくことが重要です。

まず、①(や②)については以下の書籍がとても参考になります。

2023年に出版された本で、ダウン症の食事について専門家が集まって知見を集約した本になります。イラストや写真が豊富で、一般の人向けに読みやすくまとめられています。

③については、

日本小児科学会のHPでは、気をつける食材や、予防のための調理の仕方が解説されています。丸い食べ物は1/4にするのが基本みたいですね。

もし食べ物等を喉につまらせてしまったときの対処法については、国の内閣府が運営する政府広報オンラインのサイトで、分かりやすく解説されています。

背部叩打法胸部突き上げ法、1歳以上の子には腹部突き上げ法(ハイムリック法)といった応急対応の方法が解説されています。動画バージョンもあるのでイメージしやすいと思います。

これは知っているのとそうでないのとでは命が救えるかどうかに関わってきますので、「こうやるんだ〜」とイメージを持っておくためにも動画だけでも見る価値はあると思います。

まとめ

うちのダウン症おーくんも危なかった場面がありました。

ブドウが好きで自分で食べていたのですが、『小さめだし大丈夫だろう』と思って目を離したときに、「んー」と急に苦しみ出しました。ブドウが喉につまって呼吸ができなくなっていました。

たまたま背部叩打法のやり方をTVかなんかで見たことがあったので、すぐに対処してなんとか吐き出すことができましたが、生きてる心地がしませんでした。親もトラウマになる体験でした。

改めて、「これぐらい小さければ大丈夫」「口一杯入っててもこれぐらいの量なら大丈夫」と過信しないことが大切ですし、予防と対処の方法について正しい知識を知っておくことが必要だと思いました。

知識は知っておくだけで役立ちますので、少しでも心配や不安な方は、今回紹介させていただいた情報にアクセスしてみてください。

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