ご覧いただきありがとうございます、うこうこです。
前々回の記事で4歳になったことをお伝えしました。
そこで今回は、4歳0ヶ月になったおーくんの
“できること”と”できないこと”といった
現在の発達の様子についてまとめてみたいと思います。
今回も、子どもの発達を理解するために重要な4つの観点に沿ってまとめてみたいと思います。
4つの観点についての詳しい解説はこちらの記事にまとめてあります↓
4歳0ヶ月の発達の様子
まずは、”能力”の観点からです。
体の発達
運動面でどのくらいのことができるの?ということですが、
3歳0ヶ月の時と大きく変わっていません!
例えば、
現在のおーくんができることは、
- 一人で階段の上り下りができる(基本は一段ずつ両足を揃えながら、上りは片足で一段ずつ上ることができるときがあるが連続しては難しい)。
- 立ったままぐるっと回る。
- ボールを前に蹴る
一方で以下のようなことは難しいです。
- その場でジャンプする
- 少し高い段差から飛び降りる
体のバランスを保つことは向上していますが、バランスを保ちながら動くことは難しいのと、体全体を連動させる動きもまだ難しいです。
・1歳8ヶ月程度の発達段階(3歳0ヶ月のときと変わらず)
・DQ(発達指数)=42
おおよそ、年齢の4割程度の発達段階にあるといえそうです。
できることとできないことは3歳0ヶ月のときと変わりはありませんが、階段の上り下りのスムーズさ、走る動作のスムーズさ(=スピードの向上)といった動作の効率性は向上してています。
発達段階に基づいて今後の関わり方について整理すると、
- 手を繋いで一緒に低い段差から飛び降りる動作を行う。
- アスレチックのようなバランスを保って動く遊具で遊ぶ。
- トランポリンでジャンプ動作の練習をする(手すりや大人の手を持って)
といった感じで、バランス力と体の連動性を高めていくことを意識していきたいです。
具体的な練習方法については、コチラの本が参考になります。このブログではお馴染みのダウン症の子育ての3種の神器です(他の2種は??)!
目と手の発達
目で見る力と手を使って操作する力に関して、どのくらいのことができるのか?についてです。
現在のおーくんができているのは、
- 応用的な形(台形やひし形とか)を見分けることができる。
- 手先の力が向上し、筆記能力も向上している。
- イメージを絵で表現しようとしたり、いろんな形を組み合わせて絵を描こうとする。
- 物の位置など、目で見たものを覚えておくこと(視覚記憶)ができるようになった。
- 3つ程度のものを順序立てて処理する(大きさの違う器を一つにまとめる等)ことができ、試行錯誤したり、段階的に考える力がついてきている。
という感じで、形の認識が向上し、系列的に操作したり試行錯誤したりする様子が見られています。中でも成長が感じられるのは、「絵を描く」ことに関してです。
3歳0ヶ月のときは、ひたすら丸だけを書いていましたが、
顔について、輪郭、目、鼻、口を書けるようになってきています。
そして、僕が書いた絵をマネして描こうとすることも増えました。まだ上手くは書けませんが、マネ(模倣)して作り上げる(構成する)力がついてきていると感じます。
・1歳9ヶ月程度の発達段階
・DQ(発達指数)=44
おおよそ、年齢の約4割ちょっと程度の発達段階にあるといえそうです。
今後の課題の一つは、形の構成です。
例えば、三角と三角を合わせて四角を作るとか、形と形を組み合わせて別の形を作り上げていく力を伸ばしていくことです。この力がつくことで、形の関係性を理解することができるようになり、目的を持った制作や工作をすることができるようになります。
療育の場でもよく使う『たんぐらむ』の玩具で遊んでみるのが良いかなぁと思っています。
それと、書くことへの意欲が高いので、強みを伸ばすという視点から筆記技能の強化も考えていきたいです。
そのため、簡単な迷路のようなものを使って、変化に富んだ線を書く練習や枠からはみ出さないで線を書いていく練習などを楽しみながらやっていきたいと思います。
ことばの発達
ことばの理解と表現がどのくらいできるのか?についてです。
3歳0ヶ月時は発語はありませんでしたが、いくつか発語が見られるようになりました。
「ママ」「パパ」「先生」や「ブーブー」「バーイ(バイバイ)」「ガオー」などです。
ただ、ママに対しては「ママ」としっかり言えるのですが、僕や姉に対して要求を伝えるときも「ママ」ということが多く、明確に対象限定的に使用しているとは言えない状況ではあります。なので「パパ」の使用も不安定です。
その他は、常に一致して使えているので、少しずつ発語は増えていくことが期待できそうです。
ことばの理解面については、
- 単語の理解の幅が広がった。
- 動作に関することばの理解は向上した(座るものは?投げるものは?と聞かれて対象を正確に選べるようになった)。
- 1文1意味の指示を理解し行動できることが増えた。
- 「大きい⇄小さい」が物と場合によっては正確に分かる時がある。
- その他の概念(上下左右、長短、色、数字など)の理解は難しい
・1歳7ヶ月程度の発達段階
・DQ(発達指数)=40
おおよそ、年齢の4割の発達段階にあるといえそうです。
ちなみに遠城寺式の発達検査では、
・発語は10ヶ月の段階
・言語理解は1歳9ヶ月の段階
という評価になります。表現と理解ではかなり差が大きです。
今後の課題は、
- 単語の理解の拡大(特に、関心を持ったものの名前を言語化して伝える)
- 対概念の理解の拡大(大きいと小さい、上と下、長いと短い、など)
- 抽象的な概念の理解の拡大(色、”動物”などのカテゴリー、数、など)
という感じで、語いを増やしつつ概念理解を見据えた関わりを行なっていくことになります。
そこで、以前記事にしてまとめたコチラの本が大活躍!
“2〜3歳のカタコト期”向けの課題を意識して取り組んでいます。ことばでの表現ができなくても、ことばの理解を深めたりコミュニケーションの向上を図る練習がたくさん紹介されているので、発語が数語しかないおーくんでも、ことばの理解やコミュニケーション能力といった伸ばせる可能性がある領域への取り組み方が分かります。
適応・自立・特性の様子は?
能力以外の3つの観点についてもまとめてみます。
適応について
年中になり、周囲の子と、体格・運動や作業の効率・遊びの質などにより差が出てきていると感じます。
それでも、周囲の子の遊びや活動には関心があることも多く、少しずつ、ゆっくりと同じ活動に取り組もうとしています。特に、ハサミを使った制作など、手先を使う活動は意欲が高いようです。加配の先生がついてくれながら、おーくんのペースを尊重してくれているので、本人も保育園には楽しんで通えています。
同年代の子の様子を見てマネしようとすることは多く、そのおかげでできることも増えているため、園の先生からは「友達と関わることによる良い影響がたくさんあるので、就学先について、地元小学校の選択も視野に考えても良いかもしれません」との話がありました。
周囲の子と比べて、できることやその質は違っても、対人関係や集団活動に前向きに臨めているため、現状は大きな問題はないと考えています。
ただ、コミュニケーションや遊びの発達段階などの差が今後はより大きく広がっていくと思われます。周囲の子の様子を見て学ぶことはできても、相互的なやり取りや関わりがどの程度できているのか?については経過をよく見ていく必要があると考えています。
自立について
食事について、保育園ではゆっくりですが自分でしっかり食べられているようです。家では、好きなもの(パン、ラーメン、ポテトなど)は自分でどんどん食べますが、そうでないと食べさせてあげないといけない場面はあります。
着替えについて、自分で服を脱ぐことはできるようになってきています。上着が引っかかりやすいものはまだ難しいです。着ることについても、パンツやズボンは自分で履くことができ、上着も”自分で着よう”という意欲はありますが、首と腕の出す位置が上手くできないことが多いです。そして、上も下も表裏を正しく判断して着ることはまだまだ難しいです。
排せつについて、おーくんの排せつリズムをおおよそチェックをした上で、そのタイミングでトイレに誘うと、おしっこやうんちをトイレで座ってできることが増えました。保育園でも、オムツは使用しなくなりトイレの時間にみんなと一緒に排せつできています。家でも保育園でも、まだ失敗してしまうこともありますが、トイレで排せつできることの方が多くなりました。また、おしっこに関しては『出そう』とモジモジしながらアピールして伝えてくれることも増えてきました。うんちに関しては明確な予告は難しく、おしっこのモジモジアピールをしたのでトイレに連れて行ったらうんちが出たということがたまにあるくらいです。
特性について
主に発達障がいの関する特性についてですが、特性として目立つ要素はありません。
発達障がいの特徴は”ある”か”ない”かではなく、スペクトラム(薄い〜濃いといった程度)で示されるものです。
おーくんも、「偏食がある」「人見知りしない」「頑固(マイペースが強い)な面がある」といった発達障がいの特性に関連するような特徴は見られますが、程度は強くはなく、日常生活での影響度合いも大きくはありません。よって、ダウン症の同程度の知的水準の多くの子に見られる程度のものと評価して良いと考えています。
まとめ
ここまで、4歳0ヶ月のおーくんの全体的な発達の様子についてまとめてきました。
少しずつでも伸びてきているのは、
周囲の子の様子に関心をもつ姿勢と、『まずは自分でやってみたい!』という姿勢が大きいと思います。
『自分でやる!』『あっち行ってて!手を出さないで!』
と頑固になることもあり、つい親として色々と言ってしまうことはありますが、なるべく自分でやらせてみようと、心がけるようにしています。
自分でできたときの達成感が、自己効力感や自信、チャレンジする動機づけを育てますし、
上手くいかなくても、試行錯誤する力、難しいときに助けを求めるスキルの習得、気持ちを切り替えたりコントロールする力などを育てることにもなります。
そのような成長と期待と感じる一方で、
3歳前後から発達の伸びが緩やかであることをより実感するようになりました。
3歳0ヶ月の様子と比較しても、発達の観点から細かく見ていかないと「あんまり変わらないな」と感じてしまうこともあります。
また同年代との差もより顕著になってきていて、「おーくんには難しい=できない」を目にする機会が増えたのも、成長を感じにくくさせているのだと思います。
同年代の子の様子を見ていると、動作ひとつひとつの力強さや効率性、コミュニケーションや遊びの質の違いに驚きますし、「見えてる世界や感じている感覚、理解や思考の次元が違うんだろうな」と感じてしまいます。
ちょっと複雑な気持ちになる場面もありますが、その都度、自分の思いを整理する中で、
おーくんは、小さな一歩でも確実に前へ進もうとしている。
その1歩を一緒に歩みたい、その喜びや達成感を共有したい。
という思いが僕の中心にあることを再確認します。
その思いを少しでも具体化していきたいと思います。
具体化することで自分にとっての再確認と障がいのある子の子育ての道標としたい、という願いも込めて。
今後も、おーくんの発達の様子について意識してみていきたいと思います。