ご覧いただきありがとうございます、うこうこです。
ダウン症の子のほとんどが知的障がいを伴います。
ダウン症と知的障がいはほぼセットのようなものといっても過言ではありません。
よって、ダウン症を理解するためには、知的障がいについて理解する必要があります。
しかし、
知的障がいについて書かれている書籍は非常に少ないです。
ASDやADHDなどの発達障がいについての本はめちゃくちゃあるんですけどねー。
でも、最近になって少しずつですが、
「知的障がいをきちんと理解しよう」
という目的のもと、良い書籍がポツポツと出てきています。
今回はその中から、僕が読んだ本の中で一般の方にもオススメできる本を2冊紹介したいと思います!
オススメ本① 知的障害と発達障害の子どもたち
1冊目は、『知的障害と発達障害の子どもたち』です!
日本の発達障害の第一人者である本田秀夫先生が書かれた本です。
- 知的障がいとはどんな障がいでどんな状態像なのか?
- 知的障がいの子をどうやって育てていけば良いのか?
について、一般の方でも分かりやすく書かれています。
知的障がいは『ゆっくり』、発達障がいは『アンバランス』というキーワードをもとに、発達障がいと比較することでより知的障がいの本質について理解を深めることができます。
何より、新書なのでお手頃価格で買えます。
知的障がいの本質について、こんなに丁寧で分かりやすく書かれているのに、1000円でお釣りがくる値段なんて
って感じです。
マジでオススメです!
オススメ本② 知的障害を抱えた子どもたち
2冊目は、『知的障害を抱えた子どもたち 理解・支援・将来』です!
著者の平岩先生はまさに現場での実践家という方で、多くのケースを見られてきていることもあり、具体的な工夫や関わり方に関してとても参考になるところが多々あります。
今回紹介したこの本では、
- 発達障がいとの関連(やはりココはとても大切なポイント!)
- コミュニケーションの課題
- 性の問題
- 社会資源
- 合理的配慮などの関連する法律など
知的障がいに関連する多様な分野について分かりやすく解説されています。
本田先生の本で、知的障がいについての理解を深め、平岩先生の本で知的障がいに関係する領域についての理解を広でる、ということができるので、関心がある方は2冊をセットで読まれることをオススメします。
まとめ
最近になり、知的能力にハンディがあることについて、メディア等でも取り上げることが増えていると思います。
特に、”境界知能”という知能指数が平均水準と知的障がいとされる水準の間の人たちの困難さや支援の必要性について語られることが多くなった印象があります。
また、知能指数がその人の能力の全てを示すものではなく、知能指数と生活の適応能力は別の指標であるという正しい理解も広まってきていると思います。知能指数が低くても、自立した生活能力がある人もいれば、知能指数は平均より高くても身の回りのことができない人もいます。
そのような点が重視され、知的障がいの診断基準も変わってきていて、現在では、知能指数の数字だけでなく、適応能力の評価と合わせて診断するようになっています。
以上のように、知的能力にも程度がありグラデーションであるという理解や、知能指数だけでなく生活や対人関係、社会生活の充実度や自立度合いといった適応能力をきちんと評価していく必要性が問われるようになり、知的障害のある人の実態により焦点が当たるようになってきていると同時に、現代社会での生きにくいさや配慮や支援の必要性についてもより明確になってきているのだと思います。
そのため、今後は知的障がいに関する研究や書籍が増えていくと思いますので、役に立つ情報があれば紹介していきたいと思います。
今回紹介した2冊の本は、以上のようなポイントについても分かりやすく解説されていますので、興味や関心がある方は手にとって読んでみてください。